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鳥羽の火祭り

2月は旧正月のある月で、伝統的な祭りも方々で行われていて我々見物人も忙しい。

2019年2月10、11日は以前から見たかった愛知県の西尾で行われる「鳥羽の火祭り」と豊橋の「鬼祭り」をはしごした。

 

まずは、10日の「鳥羽の火祭り」。

祭りの詳細は、鳥羽神明社のHPに詳しく説明されている

 

この祭りの起源は、西尾市観光協会のパンフレットによると、

 

「鳥羽の火祭りは、約1200年前から伝えられ、平成16年に国の重要無形民俗文化財に指定された。

 この祭りのシンボルである『すずみ』は、竹や茅などで作られ高さ5メートル、重さ2トンで、中には『神木』と1年を表わす『十二縄』が納められ、祭りの前日に氏子達の手によって2基作られます。

 祭り当日は、火打石の小さな炎を次第に大きくして『すずみ』に点火されます。神主の合図で『福地(ふくじ)』と『乾地(かんじ)』のふたつの地区に分かれた奉仕者が神男を中心にして燃え上がる炎の中に勇敢に飛び込み、神木と十二縄を競って取り出し、神前に供えます。

 奉仕者は、特別な祭りの装束をまとい、すずみをゆらすその姿・形から『ネコ』と呼ばれています

 『すずみ』の燃え具合と『福地』『乾地』の勝敗によって、その年の天候、豊凶を占う神事です。」

 

9時ごろ家を出て、10時半ごろ祭りの行われる「鳥羽神明社」に到着。

神社の横の公園グランドが駐車場になっている。

 

そのグランドから海を臨むが、「禊」の行われる海岸まで結構な距離がある。

祭り会場へ行くと、夜の祭りで写真を撮るための場所取りで、すでに一番前の列はカメラマンたちが占領していた。

 

拝殿脇に、点火に使われる「ゆすり棒」が祀られていた。


境内の広場に、巨大な「すずみ」がそびえている。

私は、車に戻り、インターネットの仕事をしながら、境内の様子をみに何度も行ったり来たり。

お昼は、出店がまだ開いていなかったので、お湯を沸かしてカップ麺とコーヒー。

 

15時から「禊」の一隊が神社から海へ向かうので、私も14時半ごろ境内へ戻る。

 

天気は良いが、冷たく強い北西風が吹いていて、祭りの男たちは大変だあ、と思ったが、相当酒を飲んでいるようで、ワッショイワッショイと気合を入れていた。

 

海は干潟の干潮で、水のある波打ち際まで100m以上はあり、寒風の中たいへんだ。

16時ごろ、禊の一隊は神社に戻り、私も車に戻って一仕事。

19時半ごろから神事が始まり、20時ごろ「すずみ」に点火される、ということで、17時半ごろ会場に戻り、「名古屋名物きしめん」の出店をみつけたので一杯(500円)。その目の前に地酒を売るテントも出ていて、この日は車中泊するので熱燗を一杯(0.8合300円)。

 

まだ観衆のあちこちに隙間があるので、どこで見ようかとうろうろして、まずまずのポジションを確保した。

ちょうど大きな樹の下で根元に高さ20cmほどの石もあって、その上で一段高く、樹に持たれて見物できた。

 

20時前、提灯、「ゆすり棒」などの一行が、「すずみ」の前に入場して、場内の伝統が消され、20時ごろすずみに点火され、30分ほどで火祭りは終了した。

鳥羽神社のHPによれば、

 

「祭りは、「すずみ」の燃え具合によって、一年の天候や豊凶を占うものです。煙が多ければ、その年は雨が多く、竹の爆ぜる音が激しければ、雷が多いといわれ、また「福地」が勝つと豊作であるといわれている。天候を占う目安として、「一の棒」が入った時が6月頃、「二の棒」が入った時が9月頃、「三の棒」が入った時が12月頃とされています。燃え残りの竹で箸を作れば、歯の病にかからず、また、これを養蚕に用いれば豊作になるなどの言い伝えがあります。」

 

「福地」と「乾地」のどちらが勝ったのかはわからなかったが、「煙は少なかった」ので、今年は雨が少ないようだ。

 

私は駐車場に戻り、まだ21時前だったが翌日に供えて寝袋にくるまって寝る。